中途採用看護職員への支援
中途採用看護職員は、今までの経験から自信を持っている反面、新しい職場でやっていけるか、という不安をもっています。当院では、中途採用看護職員を即戦力ではなく、長期的な視点を持って、同じ職場の仲間として迎え入れています。
中途採用看護職員への部署スタッフの関わりは…
- 中途採用看護職員を、温かく迎え、新しい組織の中で孤立させないようにしよう
- 即戦力としての期待は大きなプレッシャーになる まずは職場環境に慣れてもらうことから始めよう
- 指導は、常に指導を受ける側の習得状況を把握しながら、その人のペースに合わせて焦らない
- 現場における技術指導は、説明し、実践して見せ、実践を見守り、褒めて自信を持ってもらおう
- 新人とは違い、看護職としてのプライドがあるので、それを傷つけるような対応はしない
- 年齢や経験年数に関わらず、相手を尊重する・気配りをする・声かけを行うなど、相手の立場や気持ちを考えて行動しよう
中途採用看護職員への支援内容とは…
1)入職時オリエンテーション
- 看護部長・当該師長・総務課・人事課から、オリエンテーション冊子を用いた、わかりやすく丁寧なオリエンテーションを行っています
- 職員通用口 ⇔ 更衣室 ⇔ スタッフステーション を実際に歩いて説明しています
2)臨床現場でのサポート体制
- 指導・教育は、中途採用看護師支援マニュアルに基づき、スタッフ全員で行っています
- 中途採用看護職員一人に対して、決められた指導担当看護職員が、約1ヶ月間、自立に向けた直接的な看護実践の支援と精神的な支えを行っています
- 指導担当看護職員が不在の場合は、フォロー看護職員が代わって看護実践の支援を行っています
- 中途採用看護職員に方に、「看護業務説明・確認リスト」をお渡しし、入職以降はこれに沿って業務の説明・指導を行っています
- 指導担当看護職員・中途採用看護職員双方で習得状況の確認を行い、翌日の課題を見つけて対応しています
- 夜勤業務の導入時期は、状況をみながら師長と相談をして決めています。また、夜勤業務の説明・指導は、基本的に指導担当看護職員が行うようにしています
- 看護師長は、中途採用看護職員への労働環境の工夫(話しやすい環境・教育的な環境・疲労回復への配慮・個人情報の遵守・人間関係の調整)に努力しています
3)フォローアップ体制
時期 | 担当 | 時間 | 内容 |
---|---|---|---|
入職 2週間目 |
看護部長 |
15分~ 30分 |
・職場適応の状況確認 |
入職 1ヶ月目 |
当該師長 看護師 |
30分~ 1時間 |
・職場適応の状況確認 ・サポート体制の継続を評価 ・夜間勤務の時期の相談 |
中途採用看護師業務の進行予定とは…
中途採用看護師の心がけ | 業務内容 | |
---|---|---|
1日目 | 加納総合病院を知る | オリエンテーション |
2日目以降 | ・自らも、早期に職場適応するように心がける ・主体的に取り組む ・分からないことや、困ったときは、自ら確認をする ・報告・連絡・相談をまめにする |
・「看護業務説明・確認リスト」を活用する ・日勤業務(1日の流れ)が分かる ・ワークシートの見方が分かる ・受け持つ患者様が分かる ・受持つ患者数は、少人数から徐々に通常人数へ ・安全に看護実践ができる ・看護記録が記載できる ・看護計画が立案・修正できる ひと通りの業務ができるようになれば、 ・入院業務 ・退院業務 ・転入業務 ・転出業務 ・転院業務 ・検査介助 ・手術出し → 初めは、指導者と一緒に行う |
概ね 1ヶ月以降 |
夜勤業務 ・師長と面談 ・夜勤業務基準を参考にする |
・夜勤オリエンテーションを受ける ・初めは指導担当看護師と共に行う |
概ね 3ヶ月以降 |
受け持ち看護師業務 ・師長と面談 ・受け持ち看護師業務基準を参考にする |
・受け持ち看護師オリエンテーションを受ける ・初めは指導担当看護師、またはチームリーダーの支援を受けながら行う |