医療と福祉、この2つを、私は車の車輪のように思う時があります。
 50年近く地域医療にこだわってきた私たちは、地域の患者さまの高齢化にまで責任もって対応していかなければならない。
 そのためには医療と福祉は車輪のように、つねに隣り合わせで支え合う必要性があると考えるのです。
たとえば日々増加の傾向にあるのが在宅介護ですが、寝たきりのお年寄りはもちろん、介護するご家族への支援もしていかなければ、それは地域に貢献する福祉とは呼べません。
 また、そうした方が、万が一、救急医療を要することを考えると、地域医療は必ず24時間対応でなければいけないことも確かです。
 さらに地域には、高度な医療技術を要する患者さまもいらっしゃいますし、そうした方々をもできることなら地域の医療と福祉グループで、24時間万全に対応していける、そんな存在でありたいと私たちは思いました。
社会医療法人 協和会。そして社会福祉法人 大協会。
 24時間救急対応の内科、外科、脳神経外科、整形外科等をもつ加納総合病院をはじめ、
 心臓疾患・脳血管障害など高度な対応を求められる専門病院、慢性疾患の患者さんに対して介護に重点を置いた病棟、透析の専門クリニック、あるいは老人保健施設など、地域の要請に応じて、私たちはその輪を広げてきました。
 同時にこれらの病院や施設のある北区、淀川区では地域の開業医の先生方と連携を持ち、高齢化に対応した在宅医療や訪問看護、デイケアやショートステイの福祉支援サービス等を進めてきました。
 また、池田市伏尾にある特別養護老人ホームでは現在、市の福祉の一翼を担っています。更に平成20年4月、指定地域密着型特養として、ハートフル神田(こうだ)もオープンしました。
 一方では医療と在宅の幅を縮めるために、お年寄りのリハビリ施設や、デイサービス・デイケア等在宅で行われている介護の支援も始めています。
 介護保険施行後は当グループ各施設で指定居宅介護支援事業者としてケアプラン作成も実施しています。
今から10年ほど前、こうした施設間の結びつきを強いものとしていくために、私たちはそこに“ハートフルグループ”という名称をつけました。
 そしてグループ内の連携が整った今、どの患者さまやどのお年寄りにも、私たちの持てる医療と福祉の技術と知恵を提供できるようになってきています。
 協和会の「社会医療法人」とは、都道府県の医療計画に基づき特に地域で確保することが必要な救急医療等確保事業を担う、公益性の高い医療法人です。公的病院の赤字体質が慢性化し、公的病院に依存してゆくことは困難になってきました。また、救急医療が社会的に大きな問題になっている中で、民間病院が救急を大きく支えている現状があります。その中で新しい社会医療法人制度は、民間病院を公的病院と対等の位置付けにし、いろいろな優遇措置を与えるかわりに、地域医療や救急医療をしっかりと担わせるための制度です。
 そして子供からお年寄りまで、一生いっしょに歩んでいける穏やかな民間病院グループとして、これからも、救急から介護まで幅広く医療と福祉に努めていきたいのです。

理事長・加納総合病院 院長 医学博士 加納繁照

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